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転職経験ありの職務経歴書の書き方完全ガイド~印象を変える実践テクニック

転職

かつて日本では「一社で長く勤めること」が美徳とされていました。

しかし今は、時代が変わりました。

副業・ジョブ型雇用・キャリアチェンジが当たり前になり、「より自分に合う働き方を探す」ことが自然な流れとなりました。

それに伴い、採用担当者の目線も変わっています。

昔のように「転職回数=不安定」ではなく、むしろ「どんな経験を積み、どんなスキルを得て、今何をしたいのか」というストーリー性を重視しています。

転職経験がある人こそ、その経験を「成長」と「挑戦」の証として整理できれば、職務経歴書は一気に説得力を増します。

私が転職時にエージェントから教えて貰ったこと、また前職の管理職時代での面接経験から、職務経歴書の書き方や意識すべきこと、また魅せ方や採用担当者がチェックするポイントなどを解説していきます!

  1. まずは職務経歴書の役割を理解する
  2. 職務経歴書の基本構成と理想フォーマット
  3. 転職経験ありの人が意識すべき3つの軸
    1. 一貫性を作る
    2. 成果は数字で伝える
    3. 転職理由をポジティブに表現する
  4. 転職回数が多い人の魅せ方戦略
    1. スキル軸でまとめる
    2. プロジェクト単位でまとめる
    3. 成長ストーリーでまとめる
    4. ケース別まとめ表(転職回数別の見せ方戦略)
  5. 空白期間・短期離職の扱いと説明例文集
  6. NG例 vs OK例で学ぶ実践比較
  7. 採用担当者がチェックする6つのポイント
    1. キャリアの一貫性
    2. 再現性(次の職場で活かせるか)
    3. 文章構成力・論理性
    4. 誤字脱字・レイアウト
    5. 転職理由のポジティブさ
    6. 企業との親和性(マッチング)
  8. 職種別・実績アピールの書き方例
  9. 自己PRの作り方~3ステップ
  10. 採用担当者が考える「10の落とし穴」
    1. 落とし穴①:内容が日記調になっている
    2. 落とし穴②:職務内容が作業の羅列になっている
    3. 落とし穴③:転職理由がネガティブすぎる
    4. 落とし穴④:1社ごとの情報量にムラがある
    5. 落とし穴⑤:強みが抽象ワードだけで終わっている
    6. 落とし穴⑥:文章が長くて、見た目で離脱される
    7. 落とし穴⑦:応募企業との親和性が見えない
    8. 落とし穴⑨:面接との整合性が取れていない
    9. 落とし穴⑩:志望動機が「使い回し」になっている
    10. まとめ:採用担当者が見ているのは 誠実さ × 再現性 × 読みやすさ
  11. 転職歴は、弱点ではなく経験値

まずは職務経歴書の役割を理解する

履歴書が「経歴の事実」をまとめる書類だとすれば、職務経歴書は「あなたが何をしてきて、何ができるか」を魅力的に伝えるプレゼン資料です。

書類選考で採用担当者が最初に見るのはここです。

この1枚で、「会ってみたい」と思われるかが決まります。

職務経歴書で伝えるべき3つの要素
  • 何をしてきたか(実務内容)
  • 何を成し遂げたか(成果)
  • これから何をしたいか(方向性)

この3つの要素を意識することで、転職経験が多くても一貫性のあるキャリア像を描けます。

職務経歴書の基本構成と理想フォーマット

まずは「型」を押さえることが大切です。

以下の基本構成をベースに書くと、読みやすく整理された印象を与えます。

基本構成
職務要約(2~4行)

あなたのキャリア全体の要約。業種・経験年数・得意分野を簡潔に書きましょう。

 例  文 

IT業界で10年以上、法人営業およびプロジェクトマネジメントに従事。 新規開拓・顧客管理・チーム育成を中心に、売上拡大と組織改善を推進してきました。

職務経歴 ※各社ごとに
会社名株式会社○○
勤務期間2018年4月~2023年3月
雇用形態正社員
事業内容ソフトウェア開発・ITコンサルティング
職務内容法人営業部にて新規顧客開拓・既存顧客フォローを担当。年間売上目標達成率120%。部下3名のマネジメントを経験。
実績新規取引社数:20社獲得
大型案件(年間契約1,200万円)を受注
営業チーム年間MVP受賞(2022年)
スキル・資格Office全般/Salesforce/Google Analytics/ITパスポート/TOEIC750点
自己PRこれまでのキャリアを通じ、顧客課題を分析し解決へ導く力を磨いてきました。営業経験を通じて、数字へのコミット力とチーム成果への意識を強く持っています。今後はこれらの経験を活かし、貴社の新規開拓と売上拡大に貢献したいと考えています。

分量の目安として、転職1〜2回(A4:1〜2枚)、転職3回以上(A4:2〜3枚)、 長すぎる場合は要約を添えて見やすさを優先しましょう。

転職経験ありの人が意識すべき3つの軸

一貫性を作る

複数回の転職でも、「キャリアの軸」を貫けば強みに変わります。

例えば・・・「営業→マーケティング→企画」と職種が違っても、「顧客の課題を解決する」という軸で整理すれば、キャリアが一本の線でつながります。

成果は数字で伝える

採用担当者は結果を知りたいのです。

「頑張りました」ではなく「成果を数字で示す」ことが重要です。

NG例顧客満足度向上に努めました。
OK例顧客満足度アンケートで90%以上を維持し、リピート率を30%向上。

転職理由をポジティブに表現する

「人間関係」「給与不満」「ブラック企業」など本音はあっても、職務経歴書では前向きな理由に変換しましょう。

例えば・・・「より裁量のある環境で挑戦したいと考えたため」とか「自身の専門性をより発揮できるフィールドを求めて」などの表現を使いましょう。

転職回数が多い人の魅せ方戦略

転職歴が多い人は、どのように整理して一貫性を見せるかが鍵です。

スキル軸でまとめる

会社ごとに書かず、「スキルカテゴリー別」に整理してみましょう。

営業力新規顧客開拓・提案・契約交渉
マネジメントチームリーダー経験、後輩育成
データ分析営業データ可視化、改善提案
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このように横串で整理することで、「転職は多いがスキルの軸が一貫している」と見せられます。

プロジェクト単位でまとめる

複数企業で同様のプロジェクトを経験している場合、「プロジェクト名」で一括記載すると一貫性が出ます。

プロジェクト名新規顧客獲得施策
担当期間2019年〜2023年
担当内容法人営業、MAツール導入、リード獲得施策立案
成  果年間リード獲得件数 300件→600件に増加
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採用担当者には「複数企業で同様の成果を出している=再現性が高い」と映ります。

成長ストーリーでまとめる

事例
  • より顧客に近い立場で課題解決に携わりたく、営業職からコンサルタントへキャリアチェンジ
  • 現場経験を活かし、マネジメント領域へ挑戦するため転職
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転職のたびに、次の挑戦を意識している姿勢を見せることで、回数が多くても「成長志向」として評価されます。

ケース別まとめ表(転職回数別の見せ方戦略)

転職の回数とお薦めの戦略は以下のようになります。

転職回数お薦め戦略ポイント
1〜2回通常の時系列安定感を重視し、成果を強調
3〜4回スキル軸や成長ストーリー一貫性と成長の流れを強調
5回以上プロジェクト単位共通テーマ・通算実績を強調

空白期間・短期離職の扱いと説明例文集

まず短期離職(3ヶ月以内)は、詳細を書きすぎないようにしましょう。

空白期間がある場合も、「何をしていたか」を前向きに書きましょう。

例えば・・・

「スキルアップのためWebデザインスクールに通学」 「資格取得の学習期間として活動」など。

また転職で一番悩むのが空白期間や短期離職の理由です。

ここをどう書くかで印象が180度変わります。

状況書き方例
病気療養健康回復に専念し、現在は万全の状態です。
家庭・介護家庭の事情により一時的に離職しましたが、現在は就業環境が整っています。
短期離職ミスマッチで離職となりましたが、その経験を通じて自己分析を深めました
資格取得キャリアチェンジを見据え、資格取得・スキルアップに専念していました。
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言い訳ではなく「学び」に変換して、ネガティブ理由に目的を付け加えて伝えましょう!

NG例 vs OK例で学ぶ実践比較

4つの観点からNG例とOK例を見てみましょう。

観点NG例OK例
職務内容「営業を担当していました」 「法人営業で新規開拓を担当し、年間契約額を前年比130%に増加させました」
成果「頑張って成果を出しました」「年間売上を1,000万円増加させ、部門内トップ3の成績を維持しました」
転職理由「上司と合わなかったため」「より大きな裁量とスピード感のある環境で成長したいと考えたため」
自己PR「前向きに真面目に仕事に取り組むことができます」 「常に課題意識を持ち、改善提案を続けた結果、業務効率を25%改善した実績があります」

採用担当者がチェックする6つのポイント

キャリアの一貫性

採用担当者が最初にチェックするのは、「この人のキャリアは一本の筋が通っているか?」という点です。

転職経験が多い人ほど、軸のぶれを疑われがちです。

しかし、言葉の整理次第で印象を大きく変えることができます。

一貫性を出すコツ
  • 売上・件数・改善率などの定量的成果を記載
  • 表彰・改善プロジェクト・社内提案などの定性的成果も添える
  • 「誰に・何を・どう貢献したか」を明確に書く

再現性(次の職場で活かせるか)

このブログで何度も記載してますが、採用担当者が最も重視するのがここです。

つまり――「この人は、うちの会社でも同じように成果を出せるか?」です。

過去の成功が偶然ではなく、再現できる力であることを証明できるかがカギです。

再現性を示す3つの視点
汎用性のあるスキルを強調する

「課題発見力」「調整力」「データ分析力」など、業界を超えて通用するスキルを明記

再現可能なプロセスを書く

「顧客ヒアリング→課題抽出→提案→改善」など、行動手順を具体的に明記

再現を裏づける実績を添える

「異なる業界でも同様の成果を達成」など、環境が変わっても成果を出した実例を明記

文章構成力・論理性

職務経歴書は、伝える力のテストでもあります。

文章が分かりやすく、論理的に構成されているかで、仕事の整理力・報告力まで見られます。

構成の基本ルール
  • 結論 → 根拠 → 数字 → 学び の順で書く
  • 各社ごとに共通フォーマットで記載
  • 箇条書きと段落を使って見やすく整理

論理的な構成は、採用担当者の読み疲れを防ぎ、印象を底上げします。

誤字脱字・レイアウト

見た目は軽視されがちですが、採用担当者にとっては信頼感の基準になります。

「誤字が多い=仕事も雑」と判断されることがあります。

構成の基本ルール
  • 句読点・数字表記の揺れ
  • 社名・人名・資格名の正式表記ミス
  • 余白と改行が適切か
  • フォント統一(メイリオ/MS明朝)

提出前にPDF化し、印刷して読み返すと誤字やズレが見つかりやすいです。

細部の丁寧さは、「この人は書類仕事もきちんとしている」と好印象につながります。

転職理由のポジティブさ

採用担当者が最も神経を使って読むのが、この部分です。

「なぜ辞めたか」ではなく、「なぜ次に進んだのか」を説明することが重要です。

NG例
  • 「上司と合わなかったため」
  • 「残業が多くて体調を崩したため」
OK
  • 「より裁量のある環境で成長したいと考えたため」
  • 「より専門性を発揮できる分野に挑戦したいため」

ネガティブな出来事も、「学び」「成長」「次への意志」に変換できれば、プラスに転じます!

企業との親和性(マッチング)

再現性と並ぶ最重要ポイントが「親和性」です。

つまり「あなたのキャリアが、その企業の方向性とどれだけ重なっているか」です。

採用担当者は「即戦力」だけでなく、「社風や理念に合う人材」を求めています。

親和性を示す3つの方法
応募企業の事業内容・理念に触れる

「貴社の〇〇という理念は、私の仕事に対する価値観と通じるところがあります。具体的には・・・」

具体的な貢献イメージを描く

「これまでの顧客開拓経験を活かし、貴社新サービスの販売強化に貢献できると思っています」

つながりを文章にする

「貴社が展開する〇〇事業は、前職で携わったプロジェクトと近い領域であり、即戦力として価値を発揮できると考えています。」

親和性を伝えることで、採用担当者はあなたを候補者から仲間として想像し始めます。

職種別・実績アピールの書き方例

4つの職種別の実績アピールの書き方例を見てみましょう。

営業職新規開拓営業を担当し、年間契約件数を前年比150%に増加させました。また顧客課題に寄り添う提案でリピート率も10%向上させました。
事務職各種資料作成・スケジュール調整を担当、社内業務効率化のためのマニュアルを整備し、作業時間を20%削減しました。
エンジニア職Webアプリ開発に従事し、要件定義からテストまで一貫担当。納期遵守率100%を維持しました。
クリエイティブ職SNS広告デザインを担当。CTRを1.8倍に改善し、月間売上150%を達成しました。

自己PRの作り方~3ステップ

自己PRの作り方は、次の3ステップが基本です。

自己PRの作り方
  • STEP1
    軸を決める(自分の強み)

    例:「課題解決力」「行動力」「マネジメント力」など

  • STEP2
    根拠となる実績を添える

    例:「年間売上120%達成」「新規案件20社開拓」など

  • STEP3
    会社でどう活かすかを書く

    例:「これまで培った提案力で、貴社の新規事業拡大に貢献したい」など

採用担当者が考える「10の落とし穴」

書類選考で落ちる人の多くは、「能力がないから」ではありません。

むしろ、「伝え方が惜しい」「読み手が知りたい情報に届いていない」 という理由が圧倒的です。

ここでは、前職で管理職をしてた時の経験から、「よくある落とし穴」と「改善ポイント」を紹介します。

落とし穴①:内容が日記調になっている

NG例

「毎日頑張って営業活動を行い、上司と協力して成果を上げてきました」

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これでは「頑張り」は伝わっても、成果も再現性も見えません。 採用担当者は「どんな行動が、どんな結果を生んだのか」を知りたいのです。

改善例

「新規顧客開拓に注力し、年間20社を契約。売上を前年比120%に向上させました」

落とし穴②:職務内容が作業の羅列になっている

NG例

「電話対応、書類作成、営業サポートを担当」

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これでは「やったこと」しか伝わらず、「どんな価値を生んだか」が見えません。

改善例

「営業資料の自動化フォーマットを作成し、チーム全体の作業時間を月10時間削減しました」

落とし穴③:転職理由がネガティブすぎる

NG例

「上司と合わなかった」「残業が多かった」「給与に不満があった」

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こうした表現は、「次も同じ理由で辞めるのでは」と見られます。

改善例

「より大きな裁量で業務改善に挑戦したいと考え、転職を決意しました」

落とし穴④:1社ごとの情報量にムラがある

NG例

1社目:詳細に記載(10行)  2社目:1行だけ 3社目:数値なし

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これでは何を強調したいのかが伝わらず、読み手が混乱します。

改善例

すべての経歴で、業務内容、実績(数字)、工夫・改善 の3点を同じ構成で記載しましょう。

落とし穴⑤:強みが抽象ワードだけで終わっている

NG例

「コミュニケーション能力があります」「協調性に自信があります」

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このままでは差別化できません。「それをどう発揮したか」を具体化して記載するのがポイントです。

改善例

「社内外の関係者と調整し、納期短縮プロジェクトを円滑に進行。スムーズな情報共有でチーム満足度向上に貢献」

落とし穴⑥:文章が長くて、見た目で離脱される

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採用担当者は1日数十通の職務経歴書をチェックしますので、読む前に疲れる「文面」は、それだけで損です。

改善例

「1段落3〜4行以内」「箇条書きを活用」「太字・改行」でメリハリをつけて読みやすいレイアウトにしましょう。

落とし穴⑦:応募企業との親和性が見えない

NG例

「さまざまな業界で経験を積んできました。御社でも活かせると思います」

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これでは「どの部分が活かせるのか」が不明です。

改善例

「前職で扱っていた●●製品は、貴社の△△領域と顧客層が重なるため、これまでの営業ノウハウを活かし即戦力として貢献できると考えています」

落とし穴⑨:面接との整合性が取れていない

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職務経歴書の内容と、面接時の発言がズレると一気に信頼を失います。 いい加減に書いているな~という印象を受けます。

改善例

書類の内容を自分の言葉で説明できるようにしましょう。「数字・成果」は面接でも具体的に語れるよう準備。脚色より整合性を重視しましょう!

落とし穴⑩:志望動機が「使い回し」になっている

NG例

「さまざまな業界で経験を積んできました。御社でも活かせると思います」

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最後の一押しになる志望動機が、複数企業に共通の文章だと一気に冷めます。

改善例

「貴社が展開する○○事業におけるデータ活用戦略に強く共感しました。前職で培った分析・提案スキルを活かし、新規顧客開拓に貢献したいと考えています」

まとめ:採用担当者が見ているのは 誠実さ × 再現性 × 読みやすさ

  • 誠実さ:嘘や脚色より、一貫性と正直さ
  • 再現性:成果を数字と行動で示す
  • 読みやすさ:誰が読んでも3分で理解できる構成
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「能力」よりも「伝え方」で落ちる人が多いです。最終的には「読み手視点」で書ける人が選ばれるのです!

転職歴は、弱点ではなく経験値

転職歴が多くても、職務経歴書次第で印象は変わります。

大事なのは、点在する経歴を「線」でつなぎ、「物語」にすることだと思います。

「なぜ転職し、何を学び、どう成長したのか」 「これからどんな価値を提供できるのか」

この2点が明確なら、転職経験は「ブランド」になります。

あなたの職務経歴書は、過去の羅列ではなく、未来を描く設計図です!

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